それぞれエアコンの購入先を状況別に紹介
ここでは購入先を状況別に紹介します。
家電量販店やホームセンター
家電量販店とホームセンターは町でよく見かけますが、運営母体は比較的大きな会社が多いです。比較的資金に余裕があるので、商品を大量に仕入れることが可能です。
商品を大量に仕入れたら割引され、結果的に消費者に安く行き渡るものと考えがちです。
しかし、エアコンの場合は工事が必要であることに加えて、大量在庫や人件費、家賃、巨大な店舗網の維持が必要となるため一概に安くなるとは限りません。
空調設備工事店や電気工事店
飲食店のケース
飲食店のエアコンは天井埋込カセット形4方向吹出しタイプが多いですが、工事は慣れている人でなければ難しいです。その点、実際に現場で動く職人がいる工事店は業務用のエアコンの設置に慣れているので、短時間で設置します。
メンテナンスや掃除のときも技術力のある職人がいれば助かります。
エアコンの部品は経年劣化しますので部品交換が必要となります。また状況によっては掃除が必要なこともあるでしょう。業務用のエアコンの掃除といえば、ドレンパンの掃除が有名です。
ドレンパンは熱交換器のフィンの下部にありますが、冷房時にフィンで発生する水分を集める役目を担っています。ドレンパンにもゴミは溜まるので、定期的に掃除をしなければいけません。しかし分解作業が必要なドレンパンの掃除は、一般人では無理です。
工事店が設置してくれたエアコンであれば、快く掃除してくれるでしょう。ドレンパンのゴミを放置すると水が溜まりやすくなり、水漏れの原因になります。ドレンパンの水がお客様に落ちたら大変なので、定期的に掃除をした方がよいです。
会社事務所のケース
会社事務所にエアコンを設置するときも、工事店がいいと思います。会社事務所のエアコンも天井カセット形4方向吹出しタイプが多いですが、設置が面倒なので慣れている工事店に依頼した方が作業スピードは速いです。
またテナントビル内の会社事務所にはさまざまな配管や電線が混在しているため、慣れている工事店でなければ調査段階で躓く可能性が高いです。調査に時間がかかりすぎたら、設置が遅れるのはいうまでもありません。
広い会社事務所ではエアコンを数台以上設置するのが一般的ですが、数台も設置すれば天井の穴あけ作業、配線だけでも大変です。しかし工事店に依頼すれば、必要なスタッフを直ぐに揃えてくれるので工事の完成が早いです。
また数台のエアコンをローカルネットワークで管理するときも、工事店に依頼した方がいいと思います。ローカルネットワークでエアコンを管理すれば、一ヵ所ですべてのエアコンが操作できます。
あるテナントビルではテナント内のすべてのエアコンをローカルネットワークに繋いでいますが、各エアコンの操作は管理人室のパネルからできるようになっています。
町の電器屋さん
町の電器屋さんは商品販売はもちろんですが、工事をする職人+営業マンの面を持っている方がほとんどのため、何かトラブルがあったときに話が一気通貫で伝わるため対応が早いです。
また近所の工事の経験が多いので、独自の情報を持っています。エアコンの室内機と室外機はセットですが、住宅環境を把握している町の電器屋さんは、室外機の設置場所も適切に判断します。
また町の電器屋さんは他の電化製品の工事も同時にしてくれるので、忙しい人は助かります。工事業者を別々に呼べば、日程を合わせるのが大変です。
町の電器屋さんは小さいお店が多いですが、その地域に根差して長く営業するにはきちんとした対応をしなければ淘汰されてしまうため技術力も高い人が多いです。
また営業マンも兼ねていることからマナーがある方が多く、困りごとがあればいろいろな相談に乗ってくれるでしょう。相談事があっても身近に相談できる人がいなければ、自分で調べるしかありません。
購入時に気をつけること
これからはエアコン購入時に気をつけることをみていきます。
手抜き工事の噂がないかを確かめる
エアコンの設置は工事が必要ですが、業者によっては手抜き工事をすることがあります。有名な手抜き例には、パテの付け方が雑、据え付け板の取り付け方が甘いなどがあります。
知っている業者であればこのような手抜きの心配はまずないと思いますが、初めて利用する業者は評判をチェックした方がいいでしょう。
ネットショップのエアコン工事の評判を調べるときは、インターネットが便利です。「エアコン工事 手抜き」のキーワードで検索すれば、数社以上がヒットします。インターネットでヒットしない場合は、ネットショップの口コミを参考にしたらいいでしょう。
口コミもない場合は、電話の応対態度やメールの応対態度でチェックするのがいいと思います。電話の応対やメールの応対は人間性が現れるもので、誠実な業者は顧客のどんな質問にも丁寧に答えてくれます。
比較するときは本体価格以外もチェック
数社に見積依頼をしてから決める人はいるでしょう。その場合は、本体価格だけで決めない方がよいです。本体価格以外で注目すべきポイントは工事代です。本体価格は安いけど、工事費が高い業者はあります。
同じ業者とずっと付き合うつもりであれば、メンテナンス費用も確認した方がいいと思います。エアコンも経年劣化するので、定期的なメンテナンスが必要です。
また標準工事だけではエアコンが取り付けられない場合は、追加工事費用も確認しましょう。追加工事費用が必要なものには、配管パイプの延長、電圧変換工事、室外機の特殊設置、ドレンホースの延長、配管用の穴開け工事などがあります。
家電量販店で購入する場合は、本体価格だけではなく延長保証の内容も確認しましょう。エアコンは10年ぐらいが寿命といわれていますが、エアコンによっては10年持たないことがあります。しかし延長保証に入れば、大凡の自然故障であれば無償もしくは低価格で修理してくれるので助かります。
大手家電量販店の延長保証を比較
家電量販店でエアコンを選ぶときは価格だけではなく、延長保証についてもチェックした方がよいです。以下では詳しくみます。
ヤマダ電機
ヤマダ電機の保証は基本的にメーカー1年保証と、ヤマダ電機独自の保証の組み合わせです。内容をみます。
ヤマダ電機独自の保証制度は、メーカー保証終了日の翌日から適用です。「ヤマダ保証3年間」は、購入日より4年間経過した時点で満了、「ヤマダ保証5年間」は、購入日より6年間経過した時点で満了です。
ヤマダ電機の保証の内容をみます。2~3年目は技術工料、部品代、出張料をヤマダが全額負担、4年目以降に関しては技術工料はヤマダ負担、部品代・出張費はお客様負担になります。
エディオン
エディオンもメーカー1年保証と、エディオン独自の保証を組み合わせています。あんしん保証カード会員になれば、3年間・5年間・10年間のあんしん修理保証サービスが受けられます。
サービスの内容は修理工賃、修理部品代、出張修理対象商品の出張費になります。エアコンの保証期間には条件があり、購入金額3万円以上は3年間保証、5万円以上は5年保証、10万円以上は10年保証です。
ビックカメラ
ビックカメラもメーカー1年保証と、ビックカメラ独自の保証を組み合わせています。ビックカメラ独自の保証期間は3年間、5年間、10年間ありますが、エアコンは10万円以上のエアコンに限り10年保証が適用されます。
10年保証の詳しい内容をみます。
- 保証の30%には出張料金が含まれる。
- 修理せずにビックカメラで代品をご購入の場合は、ご購入金額(税込)の30%を上限に購入金額を保証
- 6年目以降は、購入金額(税込)の30%を上限として保証する。
エアコン本体や関連商品を販売しているホームセンター
これからはホームセンターで販売されているエアコン本体と関連商品をみます。
コーナン
家電量販店のように種類は多くはないですが、コーナンも時期によってはエアコンを販売しています。コーナンのエアコンは安いですが、一部の家電量販店のような独自の延長保証はありません。
コーナンはエアコン本体の種類は少ないですが、エアコン関連の商品は豊富です。主なエアコン関連商品には、エアコンフィルター、室外機カバー、室内機カバーなどがあります。
カーマ
カーマには家電量販店で販売されているようなエアコンはありませんが、小型で持ち運びできるエアコンは販売しています。カーマはエアコン関連部品が豊富で、壁掛けエアコン用ドレンポンプや、エアカーテンなどを販売しています。
エアコンに詳しい人はエアコンの部品交換も自分ですると思いますが、部品がなければ交換はできません。しかしカーマはエアコン関連部品の種類が豊富なので、腕に自信のある人は助かるでしょう。
大手ネット通販のメリットとデメリット
これからは大手ネット通販のメリットとデメリットをみていきます。
Amazonのメリットとデメリット
Amazonでエアコンを購入するメリットは、種類が豊富なことです。種類が豊富なのでお部屋に合ったエアコンが見つかりやすいです。メーカー品のエアコンも多いので、安心して購入できます。
Amazonでエアコンを購入するデメリットは、独自の延長保証がないことです。また工事費が含まれていないエアコンは、誰かに工事を依頼しなければいけません。
これはAmazonのデメリットといえるかどうかわかりませんが、同じエアコンでもショップによって値段が異なることがあります。そのためエアコンに詳しくない人は、購入時に迷いやすいです。
楽天のメリットとデメリット
楽天でエアコンを購入するメリットは、比較的価格が安い商品もありますが、有名メーカーのエアコンはそれなりに高い場合もあります。
他には独自の延長保証を付けてくれる店舗が比較的多いです。延長保証の内容はマチマチです。
楽天でエアコンを購入するデメリットはAmazonと同じく、工事費が含まれていない場合は誰かに工事を依頼しなければいけません。それから楽天で販売されているエアコンは、少々古いタイプが多いので、最新機種を期待する人には向いていません。
エアコンは一生付き合う家電なので賢く購入しよう
昔はエアコンの購入先は主に電気店でしたが、今はホームセンターやネットショップがあるので購入するときは迷います。賢く購入するポイントは本体価格、工事費、工事技術、延長保証などを総合的に考えることです。
同じエアコンでも総合的に考えることで、賢い買い物が実現します。昔と比べたらエアコンの価格は安くなっていますが、それでも他の家電と比較すれば高価です。そんな高価なエアコンを購入するときは、慎重に決めるべきです。
エアコンは比較的高価ですが、一生付き合う家電です。ポイントを押さえて賢く購入しましょう。